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スーダン紛争勃発から1年 1日あたり2万人 が避難 IOMが国際社会に行動を求める

戦禍を逃れ、隣国の南スーダンには50万人以上の人々がスーダンから到着した Photo Credits IOM Elijah Elaigwu 2024

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  • 4月15日、エイミー・ポープIOM事務局長はパリで開催された人道会議に出席し、スーダンとその近隣諸国で生じている危機について協議。
  • IOMの新たな報告書によれば、スーダンでは1日あたり2万人が避難を余儀なくされている。
  • 累計で860万人もの人々が避難を余儀なくされており、依然として世界最大の避難危機である。 
  • 人道的対応計画によれば1,470万人が支援を必要としているが、これに必要な27億ドルのうち確保されているのはわずか5%で、資金不足は深刻。 

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【ジュネーブ/ポートスーダン】国際移住機関(IOM)の新たな報告書によれば、スーダンでは、2023年4月から続く紛争により、この1年間で1日あたり2万人もの人々が住む場所を追われている。

避難生活を送る人々の53%は18歳未満の子どもであり、同報告書は、紛争や避難生活の影響を最も受けやすい若年層が直面する脆弱性と計り知れない困難を浮き彫りにしている。 

危機の発生からの1年間、スーダン国内では武力衝突が拡大し、860万人以上が避難を余儀なくされてきた。この中には、複数回に亘り避難を重ねた人々も含まれる。

エイミー・ポープIOM事務局長は、パリで開催された「スーダン及び近隣諸国に関する国際人道会議」に出席しこう述べた。

「スーダン危機は、ここ数十年で世界最大の人道危機の一つに数えられるほど悲劇的なスピードで進行し、引き金となった紛争は、国内だけでなく周辺地域全体に緊張をもたらしています。数百万人もの人々が避難を迫られ、飢えに苦しみ、搾取や虐待の危険に晒されていますが、その苦境から世界の多くは目をそむけています。スーダンに人道支援を届け、平和をもたらすために、すべきことに立ち向かうよう、国際社会の指導者たちにお願いします。」

 

スーダンの紛争が2年目に入ろうとしている今、戦闘を終結させ、そして高まる人道支援ニーズに対応するための資金を大幅に増強させるべく、IOMは、国際社会としてのより強力な行動を呼び掛ける。 

すでに世界最多の国内避難民(IDPs)が生じているスーダンの状況は、人道支援における深刻な資金不足により、さらに悪化の一途をたどる。人道対応計画は1,470万人を支援するために27億米ドルを必要としているが、うちわずか5%の費用しか確保されておらず、資金不足がリスクをさらに深刻化させる危険がある。

2023年4月の開戦以来、累計で660万人が、スーダン国内で強制的に避難生活を強いられている。加えて、戦争は経済活動を混乱させ、物資や支援の供給ルートを寸断し、約500万人が飢餓に瀕する大規模な食糧不安をも招いている。 

戦争の恐怖から安全を求めて移動する人々の大量流入は、受入れ先の社会的なインフラやサービスに多大な負担をかけ、食糧不足をさらに加速させる。そして、女性や少女は、ジェンダーに基づく暴力や性的搾取、食糧の獲得などのリスクの増大に直面している。 

特に、戦況が激しいハルツーム、ダルフール、コルドファン、ジャジーラといった地域では、人道支援に携わる人々が、支援を必要とするコミュニティにアクセスするまでに大きな困難を抱えており、状況をさらに深刻化させている。 

スーダンの近隣諸国には、既に約200万人が国境を越えてきており、危機の影響は、難民やスーダンに滞在していた帰国者、第三国国籍者らの流入に対処するための受入国の機能を著しく圧迫している。これまでに、近隣のチャドへ730,550人、南スーダンへ629,902人、エジプトへ514,827人、エチオピアへ119,525人、中央アフリカ共和国へ29,444人、リビアへ7,620人が流入している。

 

IOMは、緊急支援かつ人命救助のために活動を継続している。現在までに、スーダン国内に留まる160万人以上を含む、同国及び近隣諸国で200万人以上の支援を必要とする人々に、様々な分野の生活に必要な支援を提供してきた。    

IOMは、増大する支援のニーズに応え、避難する人々と受入コミュニティに、命を守り生活に必要不可欠なサービスを確実に届けるため、人道支援のための資金提供を訴える。さらには、人々の回復力(レジリエンス)を高め、現地のキャパシティを構築し、平和と恒久的な解決策を促進する努力が求められている。   

 

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■参考資料(英語)One Year of Conflict in Sudan: Visualizing the World's Largest Displacement Crisis